こんにちは。Tech NeighborのTomです。
YouTubeなどで取り上げられ、このごろ国内でも注目を集めつつあるキーボードメーカー、Keychron。
キーボードの種類が豊富で、どれを選ぶべきか迷いますね。
今回は、こだわりポイント別にKeychronのキーボードの選び方を紹介していきます。
Keychron(キークロン)とは
Keychron社は香港とフランスに会社を持ち、2017年からキーボードを作っているメーカーです。
世界中で注目されており、日本国内でも愛用者が増えているブランドになっています。
Bluetooth無線接続・メカニカル・Hot-Swap対応・Mac対応をすべて実現したキーボードを作っているのが特徴です。
注意:Keychronのキーボードは、一部を除いてUS(ANSI)配列となっています。日本語配列ではないので気をつけてください。
シリーズごとの特徴
Keychronのキーボードはいくつかのシリーズに分かれていて、
- 有線のみ/無線対応
- カスタム機能なし/VIA対応
- ボディ素材
- ノーマルプロファイル/ロープロファイル
といった特徴によってそれぞれシリーズが分かれています。まとめると下記のようになります。
キーボードの種類が豊富
Keychronには、40種類近いキーボードがラインナップされています。
モデルを選んだらスイッチを選んだり、LEDバックライトのバリエーションやフレームの素材を選ぶことになるので最終的な選択肢は200種類を超えます。
2023年1月時点のラインナップは以下。とんでもない数です。
最新のラインナップはこちら
ライン | モデル | キーの高さ | 接続方法 | キー数% | キーマップのカスタマイズ |
K | Keychron K1 | Low-Profile | Bluetooth/有線 | 80% | なし |
K | Keychron K2 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 75% | なし |
K Pro | Keychron K2 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 75% | QMK/VIA |
K | Keychron K3 | Low-Profile | Bluetooth/有線 | 75% | なし |
K Pro | Keychron K3 Pro | Low-Profile | Bluetooth/有線 | 75% | QMK/VIA |
K | Keychron K4 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 96% | なし |
K Pro | Keychron K4 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 96% | QMK/VIA |
K | Keychron K5 | Low-Profile | Bluetooth/有線 | 100% | なし |
K | Keychron K6 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 65% | なし |
K Pro | Keychron K6 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 65% | QMK/VIA |
K | Keychron K7 | Low-Profile | Bluetooth/有線 | 65% | なし |
K Pro | Keychron K7 Pro | Low-Profile | Bluetooth/有線 | 65% | QMK/VIA |
K | Keychron K8 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 80% | なし |
K Pro | Keychron K8 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 80% | QMK/VIA |
K | Keychron K10 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 100% | なし |
K | Keychron K10 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 100% | QMK/VIA |
K | Keychron K12 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 60% | なし |
K | Keychron K14 | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 70% | なし |
Q | Keychron Q0 | Normal-Profile | 有線 | テンキー | QMK/VIA |
Q | Keychron Q0 Plus | Normal-Profile | 有線 | テンキー | QMK/VIA |
Q | Keychron Q1 | Normal-Profile | 有線 | 75% | QMK/VIA |
Q Pro | Keychron Q1 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 75% | QMK/VIA |
Q Pro | Keychron Q1 Pro | Normal-Profile | Bluetooth/有線 | 65% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q2 | Normal-Profile | 有線 | 65% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q4 | Normal-Profile | 有線 | 60% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q5 | Normal-Profile | 有線 | 96% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q6 | Normal-Profile | 有線 | 100% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q7 | Normal-Profile | 有線 | 70% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q8 | Normal-Profile | 有線 | 65%Alice | QMK/VIA |
Q | Keychron Q9 | Normal-Profile | 有線 | 40% | QMK/VIA |
Q | Keychron Q10 | Normal-Profile | 有線 | 75%Alice | QMK/VIA |
Q | Keychron Q12 | Normal-Profile | 有線 | 96% Southpaw | QMK/VIA |
V | Keychron V1 | Normal-Profile | 有線 | 75% | QMK/VIA |
V | Keychron V2 | Normal-Profile | 有線 | 65% | QMK/VIA |
V | Keychron V3 | Normal-Profile | 有線 | 85% | QMK/VIA |
V | Keychron V4 | Normal-Profile | 有線 | 60% | QMK/VIA |
V | Keychron V5 | Normal-Profile | 有線 | 96% | QMK/VIA |
V | Keychron V6 | Normal-Profile | 有線 | 100% | QMK/VIA |
V | Keychron V7 | Normal-Profile | 有線 | 70% | QMK/VIA |
V | Keychron V8 | Normal-Profile | 有線 | 65%Alice | QMK/VIA |
V | Keychron V10 | Normal-Profile | 有線 | 75%Alice | QMK/VIA |
C | Keychron C1 | Normal-Profile | 有線 | 80% | なし |
C | Keychron C2 | Normal-Profile | 有線 | 100% | なし |
選ぶのは楽しいけど、さすがに迷う
Keychronのキーボードは、種類が多いのでどれを選んでよいかさっぱりわからない
って、思いますよね。
今回はあなたに最適な1台を見つけるために、いくつか質問を用意しました。
シリーズの特徴を紹介
Keychronには、以下のようなシリーズがあります。
- Kシリーズ(無線/カスタムなし)
- Cシリーズ(有線/カスタムなし)
- Qシリーズ(有線/アルミ/カスタムあり)
- Vシリーズ(有線/プラスチック/カスタムあり)
- K Proシリーズ(無線/カスタムあり)
- C Proシリーズ(有線/カスタムあり)
- LEMOKEY(ゲーミング/メカニカル)
- Q HEシリーズ(ゲーミング/磁気スイッチ)
それぞれの特徴を簡単に紹介します。
Keychronの元祖。Kシリーズ
Keychronのはじまりを象徴するKシリーズは、クラウドファウンディングでスタート。
「無線・Mac対応・Hot-Swap対応・クールなデザインのメカニカルキーボード」という、それまでにあまり一般的でなかった高機能なメカニカルキーボードとしてデビューしました。
元祖廉価版。Cシリーズ
Kシリーズから無線機能とHot-Swap機能を取り払ったのがCシリーズです。
メカニカルキーボードの中でもトップクラスの安価なキーボードで、コスパが抜群です。
KとCシリーズには、カスタムソフト無し
初期の段階のシリーズなので、カスタムソフトウェアなどはありません。
MacならKarabiner、WindowsならSharpkeysを使って、ソフトウェア側の制御を行うことが推奨されています。
フラッグシップ。Qシリーズ
Keychronが本気で作った、スペックもりもりのフラッグシップがQシリーズです。
Kシリーズとの違いは以下。
- QMK/VIA対応でキーマップのカスタマイズが大幅に柔軟になった
- フルアルミニウムで重厚感のあるボディ
- ガスケットマウントを採用し、ソフトで上質感のある打鍵感
- 有線接続のみ
- ノブが搭載され、回す操作でより便利になった
特にガスケットマウントとHot-Swapを採用したメカニカルキーボードは、当時300ドルほどで売られているのが普通でしたが、
そこへKeychronはQ1を169ドルほどで販売を開始し、海外YouTuberたちもコストパフォーマンスの良さを絶賛していました。
しかも、初代Q1で気になった金属の反響音なども、モデルが進むごとに改善されていて、今ではかなり完成度の高いフラッグシップ機になっています。
Qの無線版、Q1 Proもクラファンで登場
なんとフルアルミボディのQシリーズもついに無線化が始まりました。
2023年1月にクラファンが開始されたQ1 Proは、これまでのKeychronキーボードの機能をすべて搭載した真のフラッグシップになります。
Q Proシリーズも続々と登場しており、その勢いは衰えることがありません。
Qの機能性を安価に。Vシリーズ
Qシリーズは、「性能の強化」と「メタル筐体での高級化」を両方行ったため、価格が高いのがデメリットです。
そんなQシリーズのメタル筐体をプラスチックに置き換えて廉価にしたのがVシリーズです。
VシリーズのナンバリングはQシリーズと共通で、素材の違いのみになっています。
メタル筐体でなくても良い。性能は良いのが欲しい。という場合はVシリーズがおすすめです。
Kシリーズが大進化。K Proシリーズ
K Proシリーズは、Kシリーズの「無線・Mac対応・Hot-Swap対応・クールなデザインのメカニカルキーボード」という要素に、さらに「QMK/VIAでのカスタマイズ性」をプラスした、いわば最強のKシリーズです。
無線でも使えてVIAに対応するキーボードというのは前例がなく、画期的なキーボードとなりました。
無線でも使えてカスタマイズ性が高いので、利便性では最強のシリーズとなっています。
ちなみにナンバリングはKシリーズと共通で、K2とK2 Proは配列が同じで性能が異なる。といった関係性になっています。(たとえば、K2とQ2は配列が違いますからね)
破格のコスパ、C Proシリーズ
Keychronでもっとも安価な有線キーボードのCシリーズに、QMK/VIAのカスタム機能を追加した最強コスパキーボードが、C Proシリーズです。
カスタマイズできるキーボードで、もっとも安価なキーボードを探している方は、もうこれでOKです。なんとHot-Swapにまで対応し、キースイッチの交換もできます。
これだとスペック上はVシリーズと同じではないか?と思ってしまったのですが、C Proは筐体についている物理スイッチが省略され、キー入力のコンビネーションによってWindowsモードやMacモードを切り替えるといった操作になっています。
極限までコストカットを行い、本当に必要な機能に絞った機種であると言えます。
ゲーミングにも対応、LEMOKEY
Keychronは2023年後半から、ゲーミング関連の機能にも力をいれています。
その第一弾が、2.4GhzのUSB無線接続に対応し、より確実でタイムラグのない接続ができるLEMOKEY L3です。
ポーリングレート1000Hzにも対応し、ゲーミングデバイスとしてのスペックを重視しています。
もちろん、Hot-SwapやVIA対応、など、さまざまな機能はKeychron最上級のものを踏襲しています。
従来機ではBluetoothの遅延があるためゲーミングに使えないという弱点がありましたが、ここで克服しました。
磁気スイッチ搭載「Q1 HE」も準備中
さらにKeychronはゲーミングデバイスの最先端にも喰らい付いていて、最新の無接点磁気検知方式スイッチに対応した「Keychron Q1 HE」も準備しています。
これは、ホール効果(Hall Effect)といった磁力を検知するセンサーで、2023年9月にはエレコムから磁気式スイッチ採用のゲーミングキーボードが発売され、予約争奪戦になるといった騒ぎになりました。
キー入力を検知する深さを自在に設定することができ、さらに1つのキーを「浅く押した時」と「深く押した時」で違う入力を送ることも可能。
例えば、ゲームでWASDキーでキャラを動かしているとき、Wを浅く押すことで前進し、Wを深く押すことで「Shift+W」を送信することでダッシュ前進、といった設定ができます。
もちろん、これまでのKeychronの機種と同じようにVIA/QMKでのカスタマイズも可能。
ゲーミング意識のキーボードなので、2.4Ghzでの接続にも対応。
(当然、Bluetoothや有線接続も可能)
唯一の注意点は、Magnetic Switchのため他のスイッチと互換性がなく、Hot-Swapでスイッチ交換などはできないところです。打鍵感が合わなかった場合はどうしようか…という不安が残ります。
Keychron Q1 Proが「集大成」であると考えていますが、Q1 HEは「最先端」といった感じです。
円安もあって価格はそれなりになる可能性が高いです。
でも、Keychronが満を持して送り込む最強のゲーミングキーボードになりますので、今からとても楽しみですね。
選ぶときの基準
Keychronキーボードを選ぶ時は、下記の要素を考えましょう。
- 価格をできるだけ抑えたい?それとも性能に妥協したくない?
- 持ち運ぶか、据え置きか?
- キーマップ変更は行いたいか?
- 有線のみで良いか、無線で使いたいか?
- ゲーミング用途で使用するか?
いろいろ使った筆者のオススメはK Proシリーズ
ランクが高い=最高 というわけではない
Keychronのキーボードは、価格が高い順に
- Qシリーズ
- K Proシリーズ
- Vシリーズ
- Kシリーズ
- Cシリーズ
となっています。
この中でQシリーズはぶっちぎりの高級機で、価格が高いです。
よほど高級志向ではない限り、K ProかVシリーズがおすすめ
基本的には、予算が許す限り高いものを買っておくのがベストではありますが、コストパフォーマンスで見るならば「K Pro」か「Vシリーズ」がおすすめです。
Qシリーズは高価ですが、実際の機能はVシリーズと変わらないし、K Proシリーズのほうが機能性は高いため、わざわざコストをかけるかどうかは趣味の世界になります。
KシリーズとCシリーズはおすすめしない
Keychronキーボードを選ぶにあたって、KシリーズとCシリーズを今から(2023年)買うのはオススメしません。
理由は、
- コストを安く抑えたいなら他のメーカーのキーボードでもかまわない
- VIAによるカスタマイズができるかどうかで利便性が大きく変わること
- VシリーズはQMK/VIA対応機種としてはかなり安価に購入できること
あえてKシリーズやCシリーズを選ぶのではなく、「K Pro」か「Vシリーズ」をオススメします。
まとめ
今回は、簡単な質問をもとに
Keychronのキーボードのモデルを絞り込むご提案をしてみました。
これでもまだ、スイッチ選びや配列選びなどの選択肢が残されています。
Keychronの選択肢を絞り込むうえで、少しでも参考になれば幸いです。
あなたにあった1台がきっと見つかります。
一緒にキーボードライフを楽しみましょう。
本記事の画像はKeychron.comから引用しています。
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