2021年にHHKBの25周年モデル「雪」が発売されたとき、刻印あり・なしの本体とキーキャップを選択することができました。
当時は数量限定とされていたこともあって買い占めや転売も一部では発生し、購入できない方が一定数発生してしまう結果になりました。
2022年にHHKBの雪モデルが復刻・再販となり定番商品となったことで、
ぼくも晴れて無刻印キーキャップを入手することができるようになりました。
ぼくの手元のHHKBも無刻印化してしばらく使っていたのですが、
使ってみると案外困る部分もあって、新デザインの刻印入りキーキャップを購入しました。
実際に使ってわかった、無刻印化のメリット・デメリットを紹介します。
無刻印化のメリット
まずは無刻印のメリットを紹介します。
キーのリマップの影響を受けない
HHKBはカスタマイズが可能なキーボードで、キーの配置を変更することができます。
Fnキーとの組合わせでの機能も変更することができますが、この変更を加えると、デフォルトでキーのサイドに印字されている機能と差が出てしまいます。
自分が設定した機能と、表示されている機能が異なる状態になってしまうので、気持ち悪いと感じることもあるでしょう。
無刻印キーキャップであれば、どの機能を割り当てたとしても見た目と機能の相違はありませんから、気持ちよく使うことができます。
見た目がうつくしい
そもそも無刻印にする最大の目的はなんと言っても見た目。素晴らしく綺麗です。
特に「雪」モデルにおいて見た目の美しさは非常に特筆すべきミニマルさがあり、まるで杏仁豆腐のような純白のキーボードが手元にあることで、非常に所有感を満たしてくれる製品です。
無刻印化のデメリット
パスワードが打ちにくい
無刻印キーボードでも、普通に文字を打っている分には問題なく使うことができます。
しかし、問題はPC画面上に打った文字が出てこないケースです。例えばパスワード入力など。
自分が打っている文字が全く見えないと入力ミスにも気づきません。
たとえば「8」と一文字打つときに、毎回ホームポジションからの相対位置や、端から数えて何番目、という位置を探さなければならず、手順がワンステップ増えるので結構な負担になります。
「ながら使用」ができない
基本的に無刻印化したキーボードは、両手をしっかりとホームポジションに構え、手の感覚でキーの場所を把握して打鍵していきます。
しかし、キーボードを使う際に常にホームポジションに手があるかは実際には微妙です。
例えば電話をしながらさっとPCでシステムにログインして内容を確認して…といったシーンがあったとして、無刻印のキーボードでは、片手に電話を持った状態でササッと入力することが難しいです。
他にも、メモを取りながらちょっとだけ入力したいときなど、「ほかのことをしながらキーボードをちょっとだけ打つ」というシーンにおいて、無刻印キーボードは非常に不便なキーボードになってしまいます。
こんな人には無刻印がオススメ
- 刻印がなくても使いこなす気概がある
- 普段ホームポジションに手を置いていることが多い
- ミニマルで美しいキーボードに憧れがある
- キーマップ(特にFnキー併用機能)の割り振りを変更して使いたいが、
実際の機能と異なる印字が残ったままになるのは嫌
こんな人には刻印ありがオススメ
- 常に両手で入力できる環境ではなく、片手で数字やパスワードをぽちぽち入力するようなシーンがある
- 各キーの機能をあまりカスタマイズせず使用する。
または、万が一印字と機能が違っても、あまり気にしない
刻印あり・なしの変更は数千円でチャレンジできる
無刻印に興味があったら、ぜひキーキャップを購入してチャレンジしてみると良いと思います。
もし無理だったら、また戻すこともできるので、せっかくなら一番自分にあった状態のキーボードを探ってみるのが良いでしょう。
まとめ
無刻印化には使ってみないとわからないデメリットがあった
- パスワード入力の際に実際に正しく入力できたかどうかがわからない
- ホームポジションからの打鍵がほぼ必須になるため、片手間に使うときに困る
無刻印が悪いわけではない、人によっては全然使える
無刻印のキーボードは、ぼくの用途には合わなかったのですが
文字打ちをメインにしている人やプログラミングをする方で、キーボードを常に両手で使える方にとっては無刻印は最高の相棒になりうるかもしれません。
特に、ビジュアル的に非常に美しく所有する喜びもあるので、ちょっと使いにくい愛用のキーボードという立ち位置も、ずっと添い遂げる道具としての味付けもあって素敵だと思います。
そういったロマンを追い求める方には、無刻印はおすすめできます。
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