重低音と高音質の両立 SONY ULT WEAR

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重低音っていいですよね。
イヤホンやヘッドフォンの評価においても「低音がしっかり鳴る」ことは一つのポイントになります。

2024年4月、SONYがとにかく重低音をウリにしたヘッドフォンを出しました。
それがULT WEARです。(アルト ウェアと読むみたいです)

実際に購入して使ってみたので、SONY ULT WEARのいい点、悪い点、バカな点を紹介します。

この記事の結論

  • SONY ULT WEAR低音はとにかくヤバいが、低音以外の音質も良い
  • ノイキャンも十分で使いやすい
  • 安くはないが、他では得られない体験がある

SONY ULT WEARの良い点

ノイキャンがしっかり効いている

ULT WEARはSONYのオーバーイヤーヘッドフォンです。
アクティブノイズキャンセリング機能がついていて、結構よく効きます。

フラッグシップのWH-1000XM5と同等のプロセッサーだけあって、少なくともノイキャンが弱くて困ることはありません。接続もスムーズです。
例えば空調や換気扇、家電の動作音などはほぼ気にならなくなります。

音楽を鳴らしているとき、洗濯機など家電のブザーや、来客のチャイムにも気づかないレベルになります。

イヤークッションがふわっふわ

あまりゴツくないイヤーパッドですが、しっかりふわふわです。もちもちと言ってもいいでしょう。

しっかり耳まわりを密閉してくれるので、遮音性にも貢献しています。

すっと装着したときにもちっとしていて気持ちいいです。

表面は合皮のような素材なので、使い終わったら軽く拭き取っておくと綺麗に保てます。

充電がかなり保つ

ANCをオンにしていても30時間使えるということで、かなりバッテリーが保ちます。
30時間も連続で使ったらヘッドフォンより先に自分が電池切れになります。

長時間の作業でもバッテリーの心配がないので快適に使えます。

あと細かい点ですが、USB-CのPD充電が可能なのも良い点です。
充電速度は正直あまり気にしない(寝ている間でも充電できる)のですが、一部のUSB-Cデバイスの中には「USB-A to C」でしか充電できないようなデバイスもあるので、USB-C to Cで充電できるデバイスは安心感があります。

SONY ULT WEARの悪い点

値段がまぁまぁ高い

SONYのフラッグシップWH-1000XM5ほどではないにせよ、一般的には高額な部類のヘッドフォンです。
気楽に買うものでもないし、「コスパ」を軸に考えるような場合には向きません。

このヘッドフォンの価値はその「重低音」が欲しいかどうか、です。
僕はそれ相応の価値があると思っています。

長時間つけていると頭頂部が痛くなる

これは個人差があると思いますが、僕の場合は2〜3時間くらい着けていると頭頂部のヘッドバンドが当たる部分がちょっと痛くなります。
というか、個人的にはどんなヘッドフォンでも痛くなるので、これはまぁ普通なんですけれども。

側圧とヘッドバンドの長さを調整すればマシになるのかなぁ。

季節によっては暑い

ヘッドフォンなので当然ですが、夏は暑いです。
というか5月下旬の夏日の時点で、すでに結構暑いです。

ヘッドフォンなので当然です。これはまぁ仕方ないです。

気になる人は布っぽい生地のカバーをつけるのも良いですね。

SONY ULT WEARのバカな点

低音の量がバカ

ULT WEARは低音をウリにしたヘッドフォンです。
「すごい」とか「低音が強い」という表現では足りないほどの大迫力の重低音を感じ取ることができます。語彙が足りずもどかしいですが、「バカ」な低音である、というのがしっくりきます。

ULTモード

ULTボタンをポチッと押すと、ギュゥゥゥンという効果音とともに低音が強化されます。
ボタンを押すたびに、「オフ→レベル1→レベル2→オフ…」と切り替わっていくのですが、レベル2になるともう、半端ではない低音ブースト状態になります。

もはや低音っていうか振動です。

例えるなら、ボーカル・ギター・ベース・ドラムの4人バンドで、急にベースとバスドラだけが顔の前まで来て演奏しだした。みたいな感覚。
曲のイントロでベースが入ったときのブーーン、がものすごくよく聞こえます。

楽器経験のある人は、自分の担当楽器をよく聞き取れる習性があると思います。
僕の場合はドラムを聞いてしまう癖があるのですが、ULT WEARを使うとドラムを見つける以前に目の前でベースが演奏してるんで他の人が見えない、という感覚になります。

バランスもクソもありません。でも、ライブのスピーカーの前に陣取ったような大迫力の音を浴びることができます。

これは他の機種ではなかなか得られない体験です。

アプリからも設定変更できる

ボタンを押した時に鳴るギュゥゥゥンという効果音が邪魔だと思う場合は、SONYのheadphonesアプリからモードを変更することで、効果音なしで設定が可能です。

「歌」よりも「音楽」として聴く

ULTレベル2にすると、それはそれは、信じられないくらい低音が鳴ります。
低音が増えるということはボーカルや高音が相対的に減るということで、作業中や勉強中に音楽を聴くときに歌詞に集中を邪魔されないという利点もあります。

言い換えると、「歌」ではなく「音楽」として楽曲を聴く場合に向いています。

低音バカでも音質は悪くない

低音に極振りしたヘッドフォン製品には、Skullcandyの Crusher Evoがあります。
低音に合わせてヘッドフォンが物理的に振動して低音を演出するというギミックの機種です。こっちは本当にわざと振動させてます。
両方使ってみたことがありますが、個人的にはSONY ULT WEARのほうが好きです。
装着感も軽くて柔らかいので、SONYの方が快適に感じます。

SONYのULT WEARは低音以外の音質も悪くありません。いわゆるWH-1000XM5のような、癖がなくクリアな音 という印象です。
ULTモードをオフにした状態では、普通のノイキャンヘッドフォンとして使えるので便利に使えます。

まとめ

ULT WEARを使ってみた感想を書きました。

  • 強力なノイキャンや柔らかい装着感、長時間のバッテリーもちというSONY製のヘッドフォンの強みをしっかりとキープしながら、バカみたいな低音を出してくれる面白いヘッドフォンです。
  • 価格は安くなく、ヘッドフォン特有の重さや暑さはあるものの、それでも安いヘッドフォンにはない快適性があります。

こんな人におすすめ

ULT WEARはこんな人におすすめです。

  • 作業中にバッテリーを気にせず使えるノイキャン付きヘッドフォンが欲しい
  • 普通の高音質ヘッドフォンと、低音重視のヘッドフォンのどちらも欲しい
  • 低音・爆音で音楽を効いて、気分転換してストレスを吹っ飛ばしたい

ULTボタンで切り替えることで、普通のプレーンな(それでも若干低音強めです)音質から、極端な低音バカ盛りまで使い分けができる点が、1台で2度おいしい感じがしてお得感があります。

いつもの音楽で、これまで聞こえなかったベースラインやバスドラムなどが「質感」と「量感」をもって目の前に現れるような、新鮮な体験です。気分転換にはぴったりです。

なかなか面白いヘッドフォンなので、気になった方はぜひ試してみてください。

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