ソニーから登場したワイヤレスヘッドホン「ULT WEAR」は、「ULTボタン」一つで体験できる強烈な重低音が最大の特徴です。
高性能なノイズキャンセリングや長時間バッテリーといった基本機能も高いレベルで備えています。
特にEDMやヒップホップなどの音楽を、これまでにない迫力で楽しみたい方、そして高性能な機能を備えたワイヤレスヘッドホンをコストパフォーマンス良く手に入れたい方にとって、このソニーの新しいヘッドホン「ULT WEAR(ソニー ウルトラウェア)」は注目の選択肢となります。
本記事では、レビューや口コミ、スペックや価格、他のヘッドホンとの比較も含めて詳しく解説します。
- ULT WEARの「ULTボタン」がもたらす強烈な重低音体験
- 高性能ノイズキャンセリングや長時間バッテリーなどのスペックと機能
- メリット・デメリットと、どのようなユーザーにおすすめか
この記事の結論
SONYから新登場したワイヤレスヘッドホン「ULT WEAR WH-ULT900N」、その核心は「ULTボタン」によって呼び覚まされる、脳が震えるほどの強烈な重低音です。
実際に試すと分かりますが、特に「ULT2」モードのサウンドは、他のヘッドホンでは味わえないレベルの迫力を提供します。
しかし、ただ低音に特化しているだけではありません。
ソニーが培ってきた高品位なノイズキャンセリング性能、LDACコーデックによる高音質再生、最長50時間のバッテリーライフ、2台同時接続可能なマルチポイント機能など、現代のワイヤレスヘッドホンに求められる機能をしっかりと網羅しています。
結論として、このULT WEARは、3万円台前半という価格(Amazonなどでは更に安価な場合もあり)を実現しながら、特に重低音を愛するユーザーの期待を超える体験を提供する、コストパフォーマンスに優れた一台であると言えます。
音楽、特にEDMやヒップホップなどのジャンルを、これまで以上に深く、激しく楽しみたい方には、まさに打ってつけの選択肢となるでしょう。
SONY ULT WEARの良い点
SONY ULT WEARは多くの優れた特徴を備えていますが、特に強力なノイズキャンセリング性能、快適な装着感、そして長時間のバッテリー持続時間は特筆すべき点です。
これらの要素が組み合わさることで、日々の音楽体験や作業環境が格段に向上します。
具体的には、ノイズキャンセリングの効果、イヤークッションの快適さ、バッテリーの持ちについて詳しく見ていきましょう。
これらの良い点が、SONY ULT WEARの購入を検討する上で重要な判断材料となります。
ノイキャンがしっかり効いている
ノイズキャンセリングは、周囲の騒音を低減し、音楽やコンテンツに集中するために非常に重要な機能です。
ULT WEARには、フラッグシップモデルにも採用されている統合プロセッサーV1と、複数のマイクで騒音を集音するデュアルノイズセンサーテクノロジーが搭載されています。
実際に、通勤時の電車内やカフェなど、騒音が多い環境で使用してみると、その効果は明らかです。
特に電車の走行音や人の話し声といった低周波ノイズが効果的にカットされ、静寂の中でクリアなサウンドを楽しめます。
この高性能なノイズキャンセリングにより、どこにいても自分だけの空間を作り出し、音楽への没入感を深めることが可能です。
イヤークッションがふわっふわ
ヘッドホンの装着感は、長時間の使用において快適性を左右する重要な要素です。
ULT WEARのイヤークッションは、実際に触れてみると非常に柔らかく、まさに「ふわっふわ」といった感触です。
このクッションのおかげで、耳への圧迫感が少なく、長時間装着していても痛くなりにくい設計となっています。
本体質量は約255gと、このクラスのヘッドホンとしては標準的な重さですが、装着時のバランスが良く、重さを感じさせません。
快適な装着感は、音楽鑑賞はもちろん、リモートワークやオンライン学習などで長時間ヘッドホンを使用するユーザーにとって大きなメリットとなります。
充電がかなり保つ
ワイヤレスヘッドホンを選ぶ上で、バッテリーの持続時間は無視できないポイントです。
ULT WEARは、ノイズキャンセリングONの状態でも最長30時間、OFFの状態なら最長50時間という非常に長いバッテリーライフを実現しています。
さらに、10分間の充電で最大5時間再生可能な急速充電にも対応しており、万が一充電を忘れてしまっても、短時間でリカバリー可能です。
これだけバッテリーが保つと、数日間は充電を気にせず使用できるため、日常的な利便性が非常に高いと言えます。
頻繁な充電の手間から解放される点は、このヘッドホンの大きな魅力の一つです。
SONY ULT WEARの悪い点
どんな製品にも光と影があるように、SONY ULT WEARにも購入前に考慮すべきデメリットが存在します。
強烈な重低音と高性能ノイズキャンセリングは大きな魅力ですが、すべての人にとって最適な選択肢とは限りません。
特に価格、長時間の装着感、そしてオーバーイヤー型特有の季節による暑さについて、詳しく見ていきましょう。
これらの点を理解した上で、ご自身の使用スタイルや環境に合致するかを判断することが、購入後の満足度を高める上で重要です。
値段がまぁまぁ高い
SONY ULT WEARの価格は、ソニーストア参考価格で33,000円(税込)となっています。
これはワイヤレスヘッドホン市場全体で見ると、中価格帯に位置づけられます。
フラッグシップモデルであるSONY WH-1000XM5が約5万円台後半であることを考慮すれば、比較的手に取りやすい設定ではあります。
しかし、単純な金額として3万円を超える出費は、決して安価とは言えません。
重低音再生能力やノイズキャンセリング性能を考慮すれば、コストパフォーマンスは悪くないものの、予算によっては購入を躊躇する要因となるでしょう。
搭載されている機能と価格のバランスを、ご自身のニーズと照らし合わせて評価する必要があります。
長時間つけていると頭頂部が痛くなる
ヘッドホンの装着感は、快適なリスニング体験において非常に重要な要素ですが、これは個人の頭の形や大きさ、感覚によって評価が分かれる部分です。
SONY ULT WEARの質量は約255gであり、同クラスのワイヤレスヘッドホンとしては標準的な重さです。
しかし、僕の場合、実際に2時間ほど連続で使用していると、ヘッドバンドが接触する頭頂部に少しずつ圧迫感や痛みを感じ始めることがありました。
イヤーパッド自体の感触は良好ですが、ヘッドバンドのクッション性や形状との相性によっては、長時間の使用で不快感を覚える可能性があります。
購入を検討される際は、可能であれば家電量販店などで試着し、数十分程度装着してみることを強く推奨します。
季節によっては暑い
耳全体を覆うオーバーイヤー型ヘッドホン全般に言えることですが、特に夏場や湿度の高い環境下では、耳周りが蒸れて暑く感じやすいというデメリットがあります。
SONY ULT WEARのイヤーパッドは、高いノイズキャンセリング性能を発揮するために、耳への密閉度を高める設計になっています。
この密閉性が、裏目に出てしまう場面があります。
実際に、気温の高い日に屋外で使用したり、暖房が効いた室内で長時間使用したりすると、耳周りに汗をかきやすく、不快指数が上昇します。
主に空調が管理された屋内での使用がメインの方や、比較的涼しい季節での利用を想定している方にとっては大きな問題にはなりませんが、夏場の通勤・通学などで屋外使用が多い方は注意が必要です。
SONY ULT WEARのバカな点
「バカ」なほどの重低音こそ、SONY ULT WEAR WH-ULT900Nの最大の特徴であり、存在意義と言っても過言ではありません。
この見出しでは、ULTボタンによる強烈な低音ブースト(低音の量がバカ、ULTモード)、専用アプリでの調整(アプリからも設定変更できる)、音楽の楽しみ方(「歌」よりも「音楽」として聴く)、低音重視ながらも破綻しない音質(低音バカでも音質は悪くない)、そしてどんなユーザーに適しているか(こんな人におすすめ)について、詳しく見ていきましょう。
他のヘッドホンとは一線を画す、ユニークな体験を提供するヘッドホンです。
低音の量がバカ
文字通り「常識外れ」なレベルの低音が、このヘッドホンの核心です。
実際に、ULTボタンを「ULT2」に設定した際の低音の量感と振動は、他の多くのヘッドホンでは体験できないレベルです。
まるで小型のサブウーファーを耳元に設置したかのような、空気の震えを伴う強烈なインパクトがあります。
この圧倒的な低音こそが、SONY ULT WEARを選ぶ最大の理由となるでしょう。
ULTモード
「ULTモード」とは、本体側面にある物理ボタン一つで、低音ブーストを段階的に切り替えられる機能です。
OFF、ULT1、ULT2の3段階があり、OFFは通常のサウンド、ULT1はバランスを保ちつつ低音を力強く、そしてULT2は前述の通り、すべてをなぎ倒すような強烈な重低音を提供します。
モード | 特徴 |
---|---|
OFF | 通常のバランスの取れたサウンド |
ULT1 | 迫力のある重低音(バランス型) |
ULT2 | 強烈な重低音と振動(体験重視型) |
この手軽さが、気分や楽曲に合わせてサウンドキャラクターを瞬時に変更できる利便性を生み出しています。
アプリからも設定変更できる
本体のULTボタンだけでなく、スマートフォン用アプリ「Sony | Headphones Connect」からもULTモードの切り替えが可能です。
アプリ上では、ULTモード(OFF/ULT1/ULT2)の選択はもちろん、5バンドのイコライザーによる詳細な音質調整も行えます。
「Find Your Equalizer」機能を使えば、いくつかサウンドを聴き比べるだけで、自分好みのイコライザー設定を見つける手助けをしてくれます。
物理ボタンだけでなく、アプリからも直感的に操作できる点は、使い勝手の向上に貢献しています。
「歌」よりも「音楽」として聴く
ULTモード、特にULT2の強烈な低音は、ボーカルの繊細なニュアンスよりも、楽曲全体のグルーヴやリズム、迫力を重視した聴き方に向いています。
実際に、EDMのキックドラムやベースライン、ヒップホップの重低音、ロックのドラムやベースの迫力は、ULTモードによってかつてないレベルで楽しめます。
音楽を「体で感じる」ような体験を提供します。
音楽ジャンル | ULT WEARとの相性 |
---|---|
EDM | ◎ |
ヒップホップ | ◎ |
ロック | ◯ |
ポップス | △ |
クラシック | × |
ジャズ(静かめ) | × |
クリアなボーカルをじっくり聴きたいというよりは、音楽の持つエネルギーや迫力を最大限に引き出したい場合に最適なヘッドホンです。
低音バカでも音質は悪くない
これだけ低音を強調すると全体のバランスが崩れがちですが、SONY ULT WEARは「低音バカ」でありながら、基本的な音質のレベルも確保しています。
これは、フラッグシップモデル譲りの「統合プロセッサーV1」による高度な信号処理や、圧縮音源をアップスケーリングする「DSEE」技術、ハイレゾ相当の伝送が可能な「LDAC」コーデックへの対応によるところが大きいでしょう。
低音に埋もれず、中高音域のクリアさも一定レベル保たれています。
もちろん、WH-1000XMシリーズのようなモニターライクなバランスではありませんが、音楽を楽しむための基本的な音質は十分に備えています。
こんな人におすすめ
これまでの特徴を踏まえ、SONY ULT WEARは特定の嗜好を持つユーザーに強くおすすめできるヘッドホンです。
とにかく強烈な重低音が好きな方、EDMやヒップホップなどのクラブミュージックを大音量・大迫力で楽しみたい方、ライブ会場のような臨場感を求めている方には、まさにうってつけの製品です。
また、強力なノイズキャンセリング性能と3万円台前半(※発売時点のソニーストア参考価格: 33,000円 税込)という価格を考えると、コストパフォーマンスを重視する方にも魅力的な選択肢となります。
タイプ | おすすめ度 | 理由 |
---|---|---|
重低音マニア | ◎ | ULT2モードの圧倒的な低音量 |
EDM/ヒップホップリスナー | ◎ | ジャンルの特性とヘッドホンの強みが完全に一致 |
ライブ・フェス好き | ◯ | 擬似的なライブ体験 |
ノイキャン重視ユーザー | ◯ | 統合プロセッサーV1による高性能ノイズキャンセリング |
コスパ重視ユーザー | ◯ | 機能と価格のバランスが良い |
バランス重視のリスナー | △ | 低音に特化しているため、人によってはアンバランスに感じる |
静かな環境で繊細な音を聴きたい | × | よりモニターライクなヘッドホンが適している |
ハマる人にはとことんハマる、非常に個性的な魅力を持ったワイヤレスヘッドホンです。
よくある質問(FAQ)
- QULTボタンのULT1とULT2モードの具体的な違いを教えてください。
- A
ULT1は楽曲のバランスを考慮しつつ、迫力のある重低音を際立たせるモードです。対してULT2は、ソニー史上最高(※)の体感を謳う、より強烈で振動を感じるほどの重低音に特化したモードになります。聴く音楽ジャンルや、どの程度重低音を強調したいかに応じて、この機能を使い分けることを推奨します。(※2024年4月16日時点、ソニー調べ)
- QWH-1000XM5など、他のSONYワイヤレスヘッドホンとの主な違いは何ですか?
- A
最も顕著な違いは、ULT WEARが「ULTボタン」により、圧倒的な重低音ブースト機能にフォーカスしている点です。WH-1000XM5のような上位機種は、より自然で解像度の高いバランスの取れた音質と、最高レベルのノイズキャンセリング性能を追求しています。ULT WEARは、比較すると重低音再生能力を最優先するユーザー向けのヘッドホンと言えるでしょう。
- Q高音質コーデックのLDACは、どんなデバイスで利用できますか?
- A
LDACは、主にLDACに対応したAndroidスマートフォンやソニー製のウォークマン®などで利用可能です。これにより、従来のBluetooth(SBC)よりも多くの情報量を伝送でき、高音質なワイヤレス再生を実現します。iPhoneやiPadなどはAACコーデックに対応しますが、LDACには非対応です。ご利用になりたい場合は、再生側のデバイスのスペックを確認することが必要となります。
- Qマルチポイント接続は、どのように設定して使いますか?
- A
マルチポイント接続を利用するには、まずULT WEARを2台の機器(例えばスマートフォンとノートパソコン)にそれぞれ個別にBluetoothペアリングします。2台目の機器を接続した時点で、自動的にマルチポイント接続状態となります。この機能により、PCで音楽を聴いている最中にスマートフォンに着信があっても、スムーズに切り替えて通話可能です。具体的な設定手順や使い方は、「Sony | Headphones Connect」アプリや製品のヘルプガイドで確認できます。
- Q発売日はいつでしたか?また、どこで購入でき、最安値はどこで調べられますか?
- A
SONY ULT WEARの発売日は2024年4月26日です。購入可能な取扱店は、ソニーストアをはじめ、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの大手家電量販店、そしてアマゾンや楽天市場などの主要なオンラインストアです。価格は販売店や時期によって変動しますので、最安値を知りたい場合は、価格コムなどの比較サイトをチェックすると良いでしょう。特にアマゾンでは魅力的な価格で提供されていることがあります。
- Qマイク性能や通話品質はどの程度ですか?
- A
高精度ボイスピックアップ技術を採用しており、周囲の騒音がある環境でも自分の声をクリアに集音します。加えて、風切り音を低減するマイク構造により、屋外での通話も快適です。オンライン会議や普段の電話応対において、相手に明瞭な音声を届けることができ、ワイヤレスヘッドホンとして十分な通話品質を備えています。
まとめ
本記事では、SONYの新しいワイヤレスヘッドホン「ULT WEAR(ソニー ウルトラウェア)」について、その特徴や機能、レビューを詳しく解説しました。
最大の特徴であるULTボタンによる強烈な重低音は、特にEDMやヒップホップといったジャンルにおいて、他のヘッドホンでは得られない迫力ある体験を提供します。
- ULTボタンで切り替え可能な圧倒的な重低音モード
- 上位モデル譲りの高性能ノイズキャンセリング機能
- 最長50時間のバッテリーライフと良好な装着感
- 機能と価格のバランスに優れたコストパフォーマンス
このヘッドホンは、パワフルなサウンドを求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となります。
ご自身の視聴スタイルや予算と照らし合わせ、アマゾンなどの取扱店で価格を比較しながら購入を検討することをおすすめします。
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