MacBook Pro M3, 吊るしモデルを購入しました。
吊るしモデルとは、ユーザーの注文によってメモリやCPU、ストレージなどがカスタマイズされていないモデルのことです。
吊るし=スペックが低い ではなく、「吊るしモデルの中で上位のモデル」も存在します。
RAM8GBは役立たず?
ネット上では “Macの8GB RAMは「全く役に立たない」“とか、”Macはメモリ16GB必須” などと言われることもあり、8GBスタートのラインナップに不安を感じる人もいると思います。
一方で、「M3チップに組み込まれたメモリ8GBは、一般的なメモリの16GB分と同等のパフォーマンス」というApple側の主張も見かけました。
「M3 MacBook Proの8GBは、おそらく他のシステムの16GBと同等です。私が言いたいのは、実際に自分のやりたいことを試してもらえば、驚くようなパフォーマンスを実感してもらえるということです。スペック以上のものを見て、実際にシステムを使ったことのあるあなた(イリイ氏)のような、信頼できる人の話を聞く必要があると思います」と続け、実際に触ってみることが大切だと強調しました。
Appleが「M3 MacBook Pro」の8GBのユニファイドメモリは16GBの他製品RAMと同等であると主張 – GIGAZINE
半信半疑ながらも、モノは試しということで最低スペックのM3モデルを購入することにしました。
感じたことをファーストインプレッションでお伝えします。
この記事の結論:用途次第では問題なし
まず結論ですが、用途によりますが全く問題ありません。
- 不安ならメモリ増やしておこう
- MacBook Airが競合になる
- 「画面が綺麗なAir」が欲しいならアリ
購入したスペック

スペックは以下。
- MacBook Pro 14インチ
- M3チップ
- 512GBストレージ
- 8GBメモリ
- シルバー
M3 MacBook Proの最安構成です。(M3 Proではありません)
ポイントがつくので、Amazonで購入しました。
購入した理由

購入した一番大きな理由は、持ち運んで気分転換しながら作業ができるようにするためです。
これまでデスクトップのMac Studioをメインで使用していましたので、作業場所が固定されていました。
これまで使ってきたMac
今回MacBookProを購入した理由を説明するために、これまで使ってきたMacについての経験を簡単に紹介します。
MacBook Airを手放して後悔した
僕は以前、M1のMacBook Airを手放して後悔したことがあります。
<これまで使ってきたMac>
- 2011年 iMacを購入し、Macデビュー
- 2014年 MacBook Pro 13インチで2020年ごろまで頑張る
- 2020年 M1 MacBook Airを購入
- 2022年 M1 Max Mac Studioを購入
上記のうち、Mac Studio以外は全て売却済みです。
M1 MacBook Airは、機動力とバッテリー駆動時間と性能のバランスが非常に良い、歴史的な名機だと思います。売ったことを後悔した機種です。
しかし、一度手放したM1 Airを買い直すのは、ガジェオタとして腑に落ちないという気持ちもあります。
そこで、M3の吊るしモデルを「M1 MBAのアップグレード品」だと思い込めば使えるのでは?と判断した次第です。
デスクトップはコスパ良いが家から出られない

現在はMac StudioのM1 Max(メモリ32GB、ストレージ512GB)をメイン機で使っています。
性能は文句なく、コスパの面でも最強です。(購入当時23万9800円くらい)
しかしデスクトップの宿命として、作業場所に縛られるのが苦痛に感じる時があります。
今の作業内容(文章の作成や簡単な画像編集)では、デスクトップの余裕のあるパワーは不要です。
つまり、メリットよりもデメリットの方が際立っている状態です。
最近のMacの用途

現在のMacの用途は、ブログで文章を書いたり、スケジュール管理やNotionでの情報まとめなど、文字を取り扱うのがベースです。
Notionで情報をまとめる時に写真を扱うときがあるので、SDカードの読み込みができて簡単な写真編集ができると嬉しい、といったニーズです。
つまり本来、MacBook Airで充分な用途です。M1でも問題ないほどです。
たまには出かけて書きたい
ブログを書くにあたって、いつも同じデスクでやっていると気が滅入ってくることがあります。
本業の仕事も同じデスクでやっています。
仕事終わりにブログを書く日なんかは、一日中「同じデスク」で「同じモニター」を見続けていることになります。
キーボードも兼用しているので、つまり一日中同じ景色・同じ触り心地であるわけです。
体調や気分によっては辛くなってくることがあるわけです。
これまで試した対策としては、気分が滅入ってきたら散歩に行ってみる とか、iPadとキーボード持って出かけてみる、 といったことを試行錯誤していました。
iPadでは限界
iPadでキーボードを使って打鍵するのは、MacやWindowsとは根本的に操作感が違うので、ずっとストレスを感じていました。特に違和感があるのは、文字変換の部分です。
iPadとPCでは変換のときのレスポンスだったり「テンポ感」が違うんですよね。
ほかにも、iPadでは使えないWebサイトがあったり、写真などのデータを取り扱うのに複数のアプリを経由する必要があるなど、PCに慣れてしまっている体にとって、iPadの操作感はストレスになります。
そこで、「出かけて使えるMacが欲しい」という気持ちが強くなりました。
AirではなくProのM3モデルを買った理由
先述の通り、僕の用途はMacBook Airでも十分耐えられる用途です。
そんな中でMacBook Pro M3モデルを買ってみた理由は、キーボードの見た目が良いこととディスプレイが綺麗だからです。
キーボードの見た目が好き
Macを検討するにあたってM2のMacBook Airも視野に入れたのですが、MacBook Proの方がどうしても良いと感じる点がありました。
それは、MacBook Proのキーボードです。

キー周辺が黒くなっているこのキーボードの見た目がめちゃくちゃ好きで、以前から欲しいと思っていたんです。
そこで今回は、
「MacBook Airを買うような用途」で、「自分が大好きなキーボード」と 最大120Hzの「ProMotionディスプレイ」を搭載したモデルを買う
というつもりで、M3 MacBook Proを選択しました。
Proに少し寄ったAirを買ったイメージです。
重さについては、どうせAirでもそんなに軽くないし、持ち運ぶ時は無印の「肩の負担を軽くするリュック」に入れるので、1.5kgという重さは問題ではありませんでした。
最低モデルでも普段使いには十分
MacBook Proには、上位のカスタマイズ選択肢があるゆえに、M3吊るしの最低スペックモデルはスペック不足に見えます。
しかし実際にはM2 iPad ProやiPhone15 Pro Maxを超えるM3チップが載っているということもあって、実はすごく快適に使えます。
M3 ProやM3 Maxの機種を必要とするのは、動画や画像のデータを大量に処理するプロだけです。
そのMacで今月、何万円の収益を得るのか?をイメージできる人以外は、買わなくて良い機種でしょう。
MacBook Pro M3 最低スペックモデルの注意点
最低スペックならではの注意点がある
MacBook Proの最低スペックのモデルは、上位スペックのモデルと異なる点がいくつかあります。
USB-C端子が左にしかない
MacBookPro M3 吊るしモデルには、USB-C端子が左側にしか無いという弱点があります。
これによって、外部ディスプレイやUSBアクセサリの接続をするとき、配線に制限が発生します。


従来のMacBook Proモデルでは左右にUSB-Cポートがあり、どちら側からでも充電やデータ転送、ディスプレイとの接続ができました。
しかしM3無印のモデルの場合は左側にしかUSB-Cポートがありません。この点も含めてMacBookAirっぽい仕様です。
8GBメモリでは結構ギリギリ

M3 MacBook Proを購入するにあたって、気になるのはメモリが8GBで足りるのか?ということです。
世間一般(逸般?)のガジェットファンからは「Proモデルなのに8GBスタートとか少なすぎる」という声が聞こえます。
そんな中、あえて今回8GBを選びました。
8GBでも全然平気です。M3さすがです。と書きたかったです。
正直、今記事を書きながらアクティビティモニタを見ている限り、相当ギリギリだと思います。
アプリを同時にたくさん開いて、重い作業を裏で回しながら表で別の作業をする、といった使い方は厳しいでしょう。
SafariでYouTubeを流しながらNotionを立ち上げてこの原稿を書いていますが、7GB近く使われています。
心に余裕を持って使いたいなら、18GB以上に上げるのが良いでしょう。
使い方でちょっと工夫は必要かも
アプリはこまめに閉じたり、ブラウザのタブを開きっぱなしにしないなど、工夫して運用が必要です。
僕はそもそもタブをあまり多く開くのが好きではなく、「どこかで開いているタブを探すくらいならもう一回ググる派」なので、ブラウザのタブは最大で5個くらい開ければ問題ありません。
僕は今のところ8GBでも問題ないですが、ちょっとでもクリエイティブ系の作業をするのであれば8GBは止めておきましょう。
こんな人にはMacBook Airがおすすめ
MacBook Air M1モデルは非常に優れたマシンでした。後継のM2やM3 MacBook Airについても、ファンレスで薄くて軽く、一般的な用途では十分なスペックを誇ります。
僕と同じようにテキストやメール・SNS・スケジュール管理がメインであれば、普通にMacBook Airで充分でしょう。
持ち運びの際に1gでも軽くしたい場合など、MacBook Airの方が適しているケースは多いです。
Airは充電器がコンパクトにできる
以外と日常的な利便性につながる部分として、「充電器の大きさ」もあげられます。
MacBook Airの充電器は30Wあれば十分なので、充電器のサイズを小さくできるというメリットもあります。今回買ったMacBook Proは70Wの充電器が必要なので、持ち歩く充電器もそれなりに大きくなります。
今ではANKERのモバイルバッテリー兼充電器のように、30W出力が可能なモバイルバッテリーも増えています。
PCでスマートフォン用のモバイルバッテリーが使えるのは嬉しいですね。
ヘビーな使い方をしないならAirでいい
M3モデルのMacにおいて、普段使いのケースにおいてはファンがほとんど回りません。
つまり、敢えてファンが付いているMacBook Proを選択する必要がある人は限られます。
ファンのような可動部品が増えると、その分故障リスクも上がりますから、そういった観点でも「本当にProが必要か?」はよく考えて買うべきだと思います。
M3無印・吊るしモデルはどんな人におすすめ?

MacBook Pro M3の最低スペック吊るしモデルは、以下のような人におすすめです。
- ヘビーなクリエイターではない人
- MacBook Airでも十分な用途を想定する人
ある意味では、MacBook Airのカスタムモデルという位置付けで見ています。
MacBook Airでメモリ16GBにした方がよくない?と言われたら、正直それも一理あります。
ディスプレイのスペック、スピーカーやファンに魅力を感じないのであれば、Airにメモリを積むほうが良いでしょう。
僕はこの黒縁キーボードとPromotionディスプレイが欲しかったんです。これでいいんです。
長時間×高負荷 ならファン付きのProモデルを
- 重い作業もたまにするけど、短時間で済む
- 普段は軽い作業中心
- 充電器も含めて、少しでも軽く持ち運びたい
といった場合は、MacBook Airで充分満足できるでしょう。
少しでも価格を抑えながらメモリを16GBに盛れるメリットも考えると、軽作業ならAirの方が断然フィットしています。
僕はメモリ8GBのM1 MacBook Airで4K動画の編集なんかもやっていましたが、簡単な編集であれば動画編集も問題なくできます。
ただし、MacBook Airにはファンが搭載されていないので、「長時間の高負荷作業」はじわじわ不利になってきます。
長時間の作業であれば、Mac Studioなどデスクトップに軍配が上がります。
長時間安定して動作するノートブックとしては、ファンを搭載しているMacBook Proが良いですね。
良い点:電池がめっちゃ持つ

MacBook Proを購入して、驚いたのは「かなりバッテリーが持つ」ということです。
一日の外出で、カフェに寄ったりしながら数時間書き物をするくらいであれば、充電器を持っていかなくてすみます。
MacBook Pro吊るしモデル。買ってよかった
M3 MacBook Proを購入して、まだ数日しか使っていない中ですが
購入前に感じていた不安(メモリ8GBで足りるだろうか?)も、実際に触ると吹き飛びました。
相変わらず圧倒的なビルドクオリティ、M1 MacBook Airと比較にならない重厚なスピーカー、14インチの広々と美しいディスプレイ、自分よりタフな電池持ち。
持つ喜び、使う喜びを感じられるMacです。
M1 MacBook Airは名機でしたし、今でも手放したことを後悔していますが、心機一転、今回購入したM3 MacBookProと色々な場所に出かけたり、記事を書いたりしていきたいです。
触っててとても楽しいので、いい気分転換になります。
吊るしのM3モデルを検討中の方の参考になれば幸いです。
ちなみに、Amazon MasterCardで分割払い手数料がポイントバックするキャンペーンもやっています。僕はこれで分割購入しました(一括で買うキャッシュが無いわけじゃないけど、タダで支払い遅らせられるなら、その方が経済合理性があると思っている派です)。
しかもポイントで5000円分くらい返ってきたので、Apple Storeで買うよりお得でした。
本日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。
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