コクヨ イングライフを買ってみた。「椅子のせいにしない人」のための椅子

デスク・チェア
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イングライフ、「楽な椅子」ではないですよ。

デスクを構築する上で、キーボードやデスクと同程度またはそれ以上に大切な要素が「椅子」です。

椅子の考え方としては、いくつかのアプローチがあります。

  1. 体をしっかりと支えて、正しくて楽な姿勢をサポートする(サポート型)
  2. サポートしすぎない構造で体を固めすぎず、自由に動きを与える(自由型)

前者は、さながらロボットアニメのコクピットのように身体をしっかりと預けて、正しい姿勢を保つことで身体の疲れを軽減するアプローチです。

いわゆる高級オフィスチェアであるオカムラ コンテッサ セコンダとか、ぼくも使っているGrowSpica Proなどが該当します。

一方で後者は、睡眠時の寝返りのように、こまめに姿勢を動かすことで血流を保ち、結果的に身体に疲れを溜めないという発想です。

このタイプの椅子は、肘当てがないものや背もたれが低い(ローバック)ものなどが上げられます。

オカムラのシナーラやコクヨのイングが該当する感じです。

今回は、普段は「サポート型」のGrowSpica Proを使っているぼくが、「自由型」のイングライフを実際に買って試してみたので、紹介していきます。

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コクヨ イングライフ

実際にぼくが買ってみたスペックと価格は以下。

コクヨ イングライフ

カラー:ディープグリーン

背もたれ:ホワイトアッシュ

キャスター:なし

アームレスト:なし

ということで、アームレストの無い「もっとも自由な形」として選択しました。

キャスターがあると、揺らしたときに不安定になるかと思い、思い切ってキャスターなしを選択。

キャスターの有無によって、脚の形状が異なるため、キャスターを後付けすることはできません。

ぐりぐり動くと楽なのか?→いや、楽ではない

さて、最初に「寝返りをうつように身体をこまめに動かすことで、身体に疲れをためない」と書きました。

実際にイングライフを使ってみた感想は・・・

「全然、楽ではない」です。

楽じゃないポイント

楽じゃないポイントは以下。

  • 座面が前傾姿勢になってしまい、前に滑り落ちそうになる。猫背にもなる
  • 座面を水平に保つには、足を床にしっかりとつけて支える必要がある
  • 左右にも傾いてしまうため、維持していると身体がずっと緊張しており、腰が痛い

はい。全然楽じゃないです。

じゃあ、何をする椅子なのか

イングライフは、楽ではありません。

では椅子としてだめなのか?というと、そうではありません。

寝返りを打つように動くことで身体に疲れを溜めない、というのは
メーカーが言っているのではなく、ぼくが勝手に期待していた効果です。

そのため、作業やゲームなど、身体を動かさずに使う分には、上述のように「楽ではない」もっと言えば、「疲れる」椅子となります。

では、イングライフの使い道はどういったところでしょうか。

それは、次のようなときです。

  • 会話するとき
  • アイデアを出すとき

このように、「自分の手で何かをアウトプットするとき」より、「自分の頭から何かをアウトプットするとき」に、イングライフは力を発揮します。

実際に、この記事を書いているぼくは今、GrowSpica Proに座っています。

手でキーボードを打って書いていく作業のときはどうしても同じ姿勢を取りがちなので、サポート型の椅子のほうが向いています。

前傾・後傾という視点から見るイングライフ

椅子には、大きくわけて2つのタイプがあります。

それは「前傾」と「後傾」です。

前傾のタイプには、オカムラのシルフィーアーロンチェアなどがあり、デスクワークに集中するときの自然な前のめり姿勢を快適にサポートしてくれます。

一方で、後傾姿勢の椅子というのはゆったりと腰掛けることができる椅子で、ゲーミングチェアやソファが該当します。

ちなみに、GrowSpica Proはどちらかというと前傾の使用感です。
(リクライニングである程度調整できます)

イングライフは前傾も後傾もイケる

で、前傾・後傾という視点で見ると、イングライフはそのへんの概念を超越しているというか、どちらの使用方法にも対応します。

のめり込みたいときは座面が激しく前傾し、ふとももを圧迫しません。

一方で後ろに体重を預けるとソファのように後傾し、ゆったりと座ることもできます。

自由に座面が動くのだから当然ですが、一切の調整操作なし、体重移動だけで「前傾」と「後傾」をスイッチできるのは新感覚です。

前傾・後傾対応の椅子と考えたときのオススメ構成

前傾と後傾の両方に対応できる椅子としてのイングライフをオフィスチェアとして使うのであれば、

  • アームレストあり
  • 背もたれはクッションのモデル

このスペックで選択するのがオススメです。

理由としては、「前傾時はアームレストほしい」「後傾時は背中の板が痛い」です。

ぼくの選択したモデルでは、前傾のときに「前傾すぎて頼るものがなく、前に滑る感覚」があります。一方で後傾のときは「背もたれが固く、ちょっと痛い」という感想です。

よって、椅子を1台しか置かない通常のセットアップにおいては、つぶしが効くように「肘置きあり+背もたれクッションタイプ」が良いと思います。

ぼくのように、「サポート型」の椅子をすでに持っていて、サブの椅子として違う使用感の椅子を求める場合は、肘置きなしのモデルでも良いと思います。

ホワイトアッシュの背もたれが可愛いのよ

背もたれはクッションのほうが、使用感は良いと思います。正直。

ただ、ホワイトアッシュの背もたれがインテリア的にとっても可愛いのと、
かなでもの天板で作ったデスクにもマッチしています。

もたれかかると背中が少々痛いですが、見た目が良いので気に入っています。

イングライフ。どういう人におすすめ?

  1. サブの椅子がほしい人
  2. 椅子のせいにしない人
  3. デザインが気に入った人

サブの椅子がほしい人

イングライフ1つで、テレワークから食事、くつろぎの時間まですべてこなすのは厳しいです。

ゆったり身体を預けることができる椅子がほしくなります。

なので、イングライフは「サブの椅子」として用意するのがオススメです。

椅子のせいにしない人

椅子のせいにしない というのは、「ちょっと座ってみて、快適ではないと感じたとき、工夫してみようと思える」ことです。

1日座ってみて、腰が痛い。

2日座ってみて、疲れる。

3日座ってみて、おしりが痛い。

そんな時、「どういうシーンで、どのように座るのが良いんだろうか」と考えて工夫できる人に向いています。

その分、グリグリ動かして座る体験にはそれなりの独自性があって、うまく「座りこなせば」快適に使えます。

逆に、「なぜユーザー側が工夫しないといけないのか」と感じる方には不向きでしょう。

デザインが気に入った人

イングライフ、かわいくないですか

デザイン買いもアリだと思いますが、上述の通り「手放しで快適な椅子」がほしい人には向かないので、あくまで最後のひと押しとして「デザインも良いよね」という点をあげておきます。

結局買ってよかったのか

はい。買ってよかったです。

買って数週間使ってみて、やっとわかる感覚というものもありますし、ちょっと試座しただけではわからない良さやコツもあります。

デザイン性もよく、サブの椅子としてあまりかさばらないのもポイントで、GrowSpica Proとうまく棲み分けのできた椅子として、気分で切り替えながら作業をしています。

きっと、買わないと「イングライフが気になる。座り過ぎで腰が痛いのも、イングライフを買えば解決するかもしれない・・・!!」と思い続けて生きることになっていたと思うので、それはそれでコスパが悪いというか。

コツを掴むためにも、一旦買って、じっくり向き合ってみるのが良いと思いました。

とはいえ高い椅子なので、万人におすすめできるものではないです。

「椅子のせいにしない」と思える人は、ぜひお迎えしてみてください。

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