コスパにすぐれたオフィスチェアとして有名になりつつあつ、GrowSpica Pro。
2023年にはアームレストの機構が更新され、より便利になりました。
ですが、アームレストを使っていると、どうしても若干の違和感がありました。
それは、「アームレストのための姿勢になっている」という感覚です。
アームレストをきちんと調整して、腕の重さを預けながら使うと、いつもと違う変な姿勢になってしまい、逆に疲れることがありました。
普段リラックスして腕を下ろしていたのに、アームレストに腕を乗せることに意識が向いてしまう感じ。
ベストな高さのアームレストがあったとして、本当にそこに肘を置くのが本当にいちばんいい座り方なのか?
そんな疑問がよぎります。
ということで、一旦アームレストを外してみることにしました。
GrowSpica Proのアームレストを外す
GrowSpica Proのアームレストは、左右それぞれ3本のボルトで固定されています。
3本のボルトを外すと、すぐにアームレストを取り外すことができます。
アームレスト自体には、椅子本体を操作するレバー等は無いので、
取り外しても椅子の調整機能には影響がありません。
※アームレストのネジは何度も脱着をする想定で作られていないはずなので、頻繁に脱着を繰り返すとネジが緩みやすくなる可能性があります。作業は自己責任でお願いします。脱着頻度は最低限にすることをお奨めします。
アームレストを外したメリット
座る・立ち上がる動作がスムーズになる
アームレストをなくして、まず感じたのが「座ったり立ったりしやすい」ということ。
具体的には、椅子に座ろうとしたとき、アームレストがある状態では
椅子に対して正面側に回り込んで(または、椅子を自分の方に向けてから)座る必要がありました。
しかし、アームレストがなければ、椅子の横から滑り込むようにして座ることができます。
ちょうど、学校の椅子のようなイメージでしょうか。
学校の椅子って、「起立・礼」したあとに座る時に、椅子の正面から腰掛けないですよね。
椅子の横に立った状態から、最短距離で着席していくと思うんです。
「まず、椅子の真正面に立ってから、座る」という動作はしていないはずですよね。
アームレストがなければ、このように「着座」の動きがとてもスムーズになります。
特に電動昇降のスタンディングデスクを使っていると、1日に数回は立ったり座ったりします。
アームレストがないことで、立つ・座るという動作がスムーズにできるメリットは大きいです。
あぐらをかける
人によって、集中できる姿勢は違います。
椅子にまっすぐ座って足の裏を床につける「模範的」な座り方が良い人もいれば、足を組んだりあぐらをかくほうが集中できる人もいます。
ポイントは、「集中できる姿勢=いい姿勢」ではないということです。
つまり、綺麗な良い姿勢を保てば万人が集中してパフォーマンスを発揮できる、というわけではありません。
調べてみると、「椅子の上であぐらをかきたい」という人は一定数いるようです。一見邪道な使い方ですが、個人的には結構気に入っている使い方です。
あぐら専用チェア なるものまで販売されているようです。
GrowSpica Proのアームレストがある状態でもギリギリあぐらをかくことはできましたが、アームレストを取り外すことで、より自由に座ることが可能になりました。
もちろん、一日中「集中できるが姿勢が悪い」状態でいるのは当然身体に良くないので、たまに立ち上がったりストレッチをするといったケアは必要です。しかし、それはアームレストがあっても同じことでしょう。
むしろ、先述のようにアームレストを外しておくほうが障害物がないので、気軽に立ち上がることができるように感じます。
アームレストがないデメリット
たぶん、メーカーはアームレストがある方がメリットがあると判断して、商品にアームレストを装備して売っているはずです。(マーケティング的にもその方が有利でしょう)
そのアームレストを取り外すわけなので、当然デメリットもあります。
しっかりしたサポートは得られない
当然ですが、アームレストをがっちり使ってロボットアニメのコクピットのような「包まれ感」の中で仕事をしたい人もいるでしょう。
そういった人にはアームレストがないと、腕を持ち上げるのに力を使ってしまい、疲れる可能性があります。
僕の場合は、サポートされる方が逆に疲れてしまうという問題があったので、このデメリットは気になりませんでした。
取り外したアームレストの置き場所に困る
いつか気が変わって取り付けたくなるかもしれません。
そのため、取り外したアームレストは保管しておく必要があります。
重くて堅いので、高い位置には置きたくない。地震とかも怖いし。
けど、低い位置には頻繁に使うアイテムを置きたい。
という地味な悩みが生じました。
仕方ないので、無印の「ポリプロピレン頑丈収納ボックス(大)」に入れてクローゼットに押し込んでいます。
モニターアームを使うときに不要になったモニタースタンドなんかも一緒に入っています。
こんな人にオススメ
椅子の上であぐらをかきたい人
なんといっても、一番のメリットはこれかもしれません。
椅子の上であぐらをかく体勢が好きな人だけでなく、ちょっと良いオフィスチェアであぐらをかく、という背徳感を得たい人にはぜひ試してほしいです。
デスクに取り付けるタイプのアームレストを使いたい人
椅子からアームレストを外すことで、「より高機能なアームレストをデスクの方につける」という選択肢があげられます。
僕は使っていないのでメリットを述べることができませんが、椅子のアームレストより上下左右に自由なセッティングが可能になるようです。
スタンディングデスクとして使う場合にもアームレストが必要であれば、この方法を採用するメリットがありそうです。
電動昇降デスクを使っている人
電動昇降デスクを使っている人にとって、しっかり包み込んでサポートしてくれる椅子を選ぶよりも、「自由に姿勢を変えられる環境を作る」「こまめに立ったり座ったりする」ことの方が、身体をケアしてパフォーマンスを保つ上で重要だったりします。
アームレストを取り外して、立つ・座るの動作がスムーズになることで、より一層電動昇降のメリットを活かせるようになったと感じます。
「電動昇降デスクを買ったけど、なんだか立つのが億劫で、結局ずっと座ってる」
みたいな人には、ぜひ試してみてほしいです。
GrowSpica Baseで良くない?
2024年1月現在、GrowSpica シリーズには、上から順に「Elite・Pro・Base」という3つのグレードが存在します。
もともとProだけが販売されていたところに、
ボディを金属にしたEliteと、機能を削って安価にしたBaseが追加され、上と下の選択肢が追加されたイメージです。
僕が使っているのは真ん中の「GrowSpica Pro」です。
廉価版のBaseは44,800円で購入でき、Proの69,825円よりも25,000円ほど安価です。
そして機能の差は以下です。
GrowSpica Base | GrowSpica Pro | |
座面の高さ/前後の調整、リクライニング | それぞれのレバーで調整 | 1レバーで操作 |
キャスター | 60mm | 65mm |
リクライニング | 3段階 | 4段階 |
フットレスト | オプション | 標準装備 |
メッシュ | 中国製 | 韓国製 |
GrowSpica Proを使っている感想として、1レバー操作は慣れると確かに快適ではあるものの
以前にこのレバーが破損してしまった時は全ての操作ができなくなってしまったことがあります。
このレバーは以前より強化された構造・素材になっているので、2代目のGrowSpica Proではレバー破損は起きていません。
とはいえ、1レバー操作は必須ではないので、一般的なオフィスチェアのように複数のレバーを装備しているBaseも悪くないと思います。
スペックの細かな違い
キャスターの違い
日常使いで地味に効いてくるのは「キャスターの大きさ」です。
椅子のキャスターは径が大きいほど、転がす時の音が小さくなります。
階下にキャスター音が響くことを気にする人は、Proにしておくほうが良いです。
将来的に不満を感じる確率が減るでしょう。
リクライニング性能は必要か?
リクライニングについても、本当に自分にとって必要かよく考えましょう。
個人的にはGrowSpica Proのリクライニングは、仮眠を取るには少し急な角度に感じます。
仮眠を取りたいときは、思い切ってベッドで寝てしまうほうが、自分には合っているようです。
このように、リクライニングやキャスターなどのスペックについても、人によっては必要ないものがあります。
うまく取捨選択して、不要なスペックにお金を使わないようにしましょう。
オススメはやっぱりPro
個人的にGrowSpicaシリーズのどれがオススメ?と聞かれたら、やっぱり真ん中のProを推します。
見た目の高級感を求める人はEliteでも良いでしょう。
ちなみに、GrowSpica Proの販売をしているRasicalでは紹介クーポンを配布しており、下記のリンクから購入すると3,000円オフになります。(3,000円のクーポンコード:97NFO87YI0)
ただし、5万円以上の買い物で適用されるので注意が必要です。GrowSpica Proなら対象です。
まとめ
GrowSpica Proのアームレストを外してみたら、思いのほかメリットがありました。
椅子の上であぐらをかける・スムーズに座ったり立ったりできるという体験は、予想以上に快適でした。GrowSpica Proを使っている人にはぜひ一度試してみてほしいです。
切り替えできる素晴らしさ
アームレストを外す前提で購入するなら、最初からアームレストのないタイプの椅子を選択する手もあります。しかし、ずっとアームレスト無しが最適とは限りません。
GrowSpica Proは高機能なアームレストを気軽に付けたり外したりできる、コスパに優れたオフィスチェアであると思います。
アームレストも販売当初より改善され、使いやすくなっていますので、「アームレストが悪いから必要ない」というわけではありません。「自分の使い方にはどういう形状が合っているのか」を探すことができます。
もともとコスパに優れたチェアではありましたが、このように自分にあわせて機能をカスタマイズできる点も、とても気に入っています。
今日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。
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