このたび手元のキーボードを2台、無刻印化しました。
ひとつは、HHKB Professional Hybrid Type-S
もうひとつは、Keychron Q8です。
以前に挫折した無刻印に再挑戦
無刻印キーボードはVarmiloのオリジナルキーボードを作ったとき以来だったのですが、前回はうまく使いこなせず挫折しました。
キーボード関連のブログやYouTubeを初めて1年以上が経過し、さすがにタッチタイピングも以前より多少マシな精度で出来るようになってきたので、ここで再度無刻印に挑戦してみました。
きっかけはHHKB
無刻印にしようと決めたきっかけは、HHKB「雪」モデルの再販です。
実は1年前にHHKBを購入した時にも無刻印にしようか検討していたのですが、当時は数量限定だったこともあって、無刻印キーキャップは転売ヤーに買い占められてしまい、メルカリで数万円で転売されたりする有様でした。
そのため、当時は無刻印キーキャップの導入は見送ったのでした。
再販のお知らせを見た時に、2つの選択肢がありました。
- HHKBの新しい印字スタイルのキーキャップに交換する
- 無刻印キーキャップに交換する
正直、1の新しい印字スタイルにもかなり惹かれたのですが、純白のキーボードへの憧れは捨てきれず、ついに無刻印キーキャップをポチった次第です。
Dropで無刻印キーキャップを入手
HHKBの無刻印キーキャップの再販時期の少しまえになりますが、Dropから購入した「Keycap Mystery Box」なる、いわゆる「福箱」的な商品で、GMKのMitoという無刻印キーキャップを入手しました。
ABSキーキャップにもかかわらず140ドル(2万円!?)もするという、驚異的な価格のキーキャップです。これが入った箱が99ドルでしたので、何かバグってますね。
で、これを使ってキーボードを1台カスタムしてみることにしたわけです。
Dropのキーキャップをどのキーボードに使うか
手持ちのキーボードの中で、どのキーボードにGMK Mitoを取り付けるか、少し迷いましたが
結果的にKeychron Q8に決めました。
理由は、Q8だけがKeychronに初期搭載されているキーキャップを付けたままにしていて、ぼく自身このキーキャップがあまり好きではない(薄くてテカリも出る)ので、交換を決意しました。
せっかくキーキャップを交換するのであれば、ついでにスイッチも交換してしまおうということで、Everglide Oleoというタクタイルスイッチに交換してみました。
実際の様子や打鍵音はYouTubeに載せてますのでよかったらチェックしてみてください。
実際に使ってみた
HHKBの無刻印バージョンとKeychron Q8の無刻印バージョンを両方使ってみた感想
- 通常の打鍵については無刻印でも問題ないが、入力した内容が伏せ字(****)になるパスワード入力画面ではたまに困ることがあった。特に数字や記号を含めたパスワードの場合は、入力ミスがあっても気づかずに進めてしまう
- 左右の手の間あたりに配置されているキー(特に、BやG,H,6,7など)について、ホームポジションからの相対位置で場所を探すときに間違って打鍵してしまうことがあった
- 通常のタイピングにおいては無刻印でも構わないが、パスワードや数字・記号を入力する際に目印があると便利だと感じた
無刻印のデメリット
無刻印にしたことで、HHKBを使うのが少し億劫になったという点は否めません。
いざ使ってみると普通にタイピングできるのですが、使い始めるまでのハードルがやや高いんですよね。精神的なハードルというか。
「見る」ぶんにはとても美しく写真・動画映えするキーボードになるのですが、実際に使う際には多少メンタル的にも体力的にもエネルギーが必要になります。
HHKBのキーボードに「生産性」を求めるのであれば、無刻印化してエネルギーを浪費することはおすすめしません。
「道具」か「趣味」どちらに最適化するか
無刻印キーボードは、はっきり言えば「趣味」や「アート」、「インテリア」のカテゴリに入ります。
一方でキーボードは「道具」ですから、道具しての「生産性」に最適化するならば、必要な印字はしっかりとあって、わかりやすく使いやすいという機能は大切です。
たとえば、「無刻印にして美しい見た目にして、気分をあげて生産性をあげたい」という方には、無刻印化はあまりおすすめしません。
理由は、「見た目の変化」によってテンションが上がるのは一瞬であって、それよりも「使いにくい瞬間」の積み重ねによる疲労のほうがじわじわ効いてきて、影響が大きいためです。
ぼくは自分の気分によって、刻印のあるREALFORCEと刻印のないHHKBを使い分けたりしていますが、本当に仕事に集中したいときはREALFORCEを使ってしまいます。キーも多いし印字もあるほうが、やはり生産性は高くなります。
趣味としてキーボードをカスタマイズするのか、道具としての生産性を最大化したいのか。
どちらを優先するかしっかりと考えてから実行するとよいでしょう。
Aliceレイアウトは無刻印と相性がいい
上記のような無刻印ならではの課題は、Keychron Q8のAliceレイアウトで多少改善します。
理由は、左右に分かれた形が目印になるから。
この分割部分に隣接する部分がどのキーになっているか覚えておく事で、無刻印ならではのわかりにくさを払拭することができます。
たとえば、分割された部分のすぐ左側が「6・t・g」、右側が「7・y・h」のような具合です。
※Keychron Q8は最下段部分の「B」が両側にあります。
このように「形状とキーの位置関係」を覚えておくことで、無刻印でも使いやすくなります。
まとめ
無刻印化したキーボードはとても美しいものですが、実際に使うには当然デメリットもあります。
タッチタイピングができれば全く問題がないかというとそうでもなく、要所要所で印字がないことで不便を感じることはありました。
そんな場面でも、AliceレイアウトのKeychron Q8であれば多少はわかりやすく無刻印キーボードを使うことができるようになります。
道具としての生産性を最大化するなら、無刻印はおすすめできません。
ですが趣味の延長として楽しむなら、とても美しくテンションもあがるので、チャレンジしてみるのも良いでしょう。
とにかくカッコよくなります。ぜひ試してみてください。
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